マーニーの思い出

備忘録・考えてたことの記録 毎週月曜更新

穴の空いた靴下

明日髪を切る。もうすぐ自分の一部ではなくなる髪に、リンスやコンディショナーまでしなくていいと思う僕は、薄情な人間だろうか
 
 
 
バイト先のタイムカード。どうせ途中で終わるから、と平成を使わないでいる僕は、薄情な人間だろうか
 
 
 
 
 
母は昔から優しい人であった。穴の空いた靴下、ほつれてもう使えないハンカチ、そういったものを一度きれいに洗って、小さい声でお礼を言ってからそっとごみ箱に捨てるような人であった。
 
 
 
思えば情が移るものが多かったように感じる

周りのモノ、見ていた景色、住んでいた家、使っていた言葉、、、それらが多ければ多いほど自分が持ってる情を分けなくてはいけない。そうやって薄く薄くなっていく。気がしている
 
 
 
情が厚い人間でいたい、と思う。誰かの嬉しいを嬉しいと、痛いを痛いと感じ、何かひとつ言葉をかけてあげられる人でいたい、と思う
 
 
 
 
 
 
 
明日切る髪に、丁寧にドライヤーをかける

平成もあと四ヶ月